知育玩具

英語(えいご)

現代子ども教育学科教授小田節子先生

現代子ども教育学科教授
小田節子先生に聞きました

小学校入学前に知りたい!おうちでできる英語学習

“学ぶ”ではなく“なじむ”英語に関する3つのこと

2020年度から小学3・4年生の英語が必修化に。実際にどのくらいのレベルを求められているのか不安を感じているママ&パパも多いはず。そこで、『おやこえいご』の著者・小田節子先生が先輩ママたちの声をもとに、0~5歳児の家庭での英語教育でたいせつなポイントを3つ教えます!

ちょっぴり後悔!?「小学校の英語教育」
先輩ママたちのリアルVOICE

「英語力はやっぱり家庭の環境に左右される。海外のアニメを英語で流すことをやっておけば良かった」(小4男子ママ)

「小学校にネイティブの先生が来てくれていたのに、ただ圧倒されて終わった感じ。外国の方と接する機会をつくってあげていたら、楽しいと感じられたのかも…」(中2男子ママ)

「高学年という多感な時期だったこともあり、一緒に歌ったり、ゲームをしながら学ぶような授業は嫌だったみたい。結果的に英語に苦手意識を持ってしまいました」(中2女子ママ)

「小学校で授業を受けてから英語に関心を示すようになったが、もっと早く興味を持たせていればより習得が早かったかも」(小5男子ママ)

英語は“言語”!学ぶより慣れよう!

英語は“言語”。学ぶより慣れよう!

今年度より小学校の英語教育が本格始動!3、4年生は必修化、5、6年生は科目として導入されました。そんな中、「英語教育ってどうすればいいの?」「授業についていけなかったらどうしよう…」などと、心配するママ&パパは少なくありません。実際、幼児期に英語対策は必要なのでしょうか。

子どものうちに英語が楽しいと思う経験は、学びの意欲につながります。小学校ではゲームや歌、簡単な英会話などの授業がはじまりますが、その時期に劣等感を持つと中学校、高校と続く英語の授業がずっと嫌になってしまうかもしれません。せめて楽しめる程度に、幼児のうちから英語に慣れさせてあげるといいでしょう」

と話すのは、2人のお子さんをバイリンガルに育てた大学教授の小田節子先生。

そもそも英語は“教科”ではなく“言語”です。勉強するものではなく慣れるもの。耳の良い乳幼児のうちに1日でも早く、英語が身近にある環境を家庭でつくるのがおすすめですよ」

乳幼児期の家庭学習でたいせつな3つのこと

乳幼児期の家庭学習でたいせつな3つ

では、英語が身近にある環境づくりとは具体的に何をすれば良いのでしょうか。小田先生に0~5歳児の家庭での英語教育のポイントを3つあげてもらいました。

  • 1. とにかくインプット
  • 2. 親子で楽しむ!
  • 3.“細く長く”続けよう

「英語が“勉強するべき教科”だと思わない、乳幼児のうちから慣れ親しむのが英語学習の一番の近道。この時期は、たとえ英語を話せなくても気にせず、インプットを最優先しましょう。おすすめは動画です。テレビの音声を英語にしたり、海外の親子向け番組をYouTubeで観るのも良いでしょう。1日30分、日常の中で英語に親しむ環境があるかないかの差は大きいですよ

また、親子のふれあいの中で楽しむことも大事なのだとか。生後4~7カ月は、高い高いやピークアブーなど、子どもをあやす時の声掛けを英語でしてみると良いそうです。生後7カ月~1歳は、歩いたり、ジャンプしたり、もう少しダイナミックな動きと一緒に英語を使いましょう。1~5歳は、手遊び歌やパペットなどの玩具を使うのも有効です。4、5歳になると、カードや絵本などでアルファベットになじむことをはじめても良いでしょう。ただ、あくまでお子さんが楽しむことを優先すること。ムリ強いは禁物です。

ママやパパが英語を話せない場合は、週1回英語教室に通うのも手。お家での遊びや学習と英語教室などをバランスよく、ムリなく使うのが理想です。言語だけではなく、クリスマスやハロウィンなどの行事に参加したり、外国人と会話するなど、総合的な体験で英語力を育みましょう。

そして3つ目のポイントは、“細く長く”続けること。

「言語は使わなければすぐ忘れてしまいます。短期集中では、意味がありません。乳幼児期は英語の種まきだと思ってください。この時期から日々英語に慣れておけば、小学校の授業がスムーズになじめます。私は、中学校で急に英語の勉強をはじめて苦労するお子さんもたくさん見てきました。英語は“細く長く”学ぶことで実を結びます

小さいころの英語教育が、これから小中高と長く付きあう英語をムリなく楽しく続けるための大きな一歩となるようです。

英語は子どもの未来を広げる!?

英語は子どもの未来を広げる!?

英語とのかかわり方は、人それぞれです。そもそもなぜ英語を学ぶのでしょうか。

「私は、英語は人生の選択肢を増やすものだと思っています。進学や職業選びでも、グーンと幅が広がります。バイリンガルに育った我が家の子どもたちは、日本で専門職に就き、グローバルに働いています。それに、外国人の親友ができたことは私の宝になっています」

英語を学ぶことは、人生そのものを豊かにしてくれるはずです。乳幼児期の英語とのふれあいが、その芽となります。まずは小さいうちに親子で英語を楽しむことからはじめてみたいですね。

順天堂大学国際教養部非常勤講師内田伸子先生

小田節子先生

金城学院大学
人間学科現代子ども教育学科教授

英語教育歴36年。コロンビア大学英語教育修士課程卒業。音声中心の英語指導を主体とした発音セミナーが好評。2人の子どもをムリなくバイリンガルに育てた経験が話題に。著書に『おやこえいご』(プチ・レトル)がある。

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