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北海道札幌市立発寒南小学校
朝倉一民先生に聞きました
小学校3年生からはじまる、社会科の授業(1・2年生は社会と理科を合わせて生活科として学びます)。身近な街の様子から歴史までと幅広い内容を学ぶので、お子さんによっては好き嫌いが分かれてしまう科目の1つです。今回は、北海道札幌市立発寒南小学校の朝倉先生より、目からウロコの「社会科の学び」のお話を聞きました!
都道府県名や地図記号、歴史上の人物など「社会科は暗記」と思っているママやパパも多いのではないでしょうか?
「社会科って学ぶことが広くぼやっとしているから、子どもにも、教える先生にも人気がない教科なんですよ(笑)。教科として学びはじめる3年生では、自分が住む街を題材に取り上げます。でも、それって教科書には載っていません。そのため教える側のテクニックは重要ですが、身近なものがすべて教材なので、『なるほど!』や『なぜ?』がどんどん出てきて知的好奇心が刺激されていきやすいのです」
社会科は、子どもたちが社会の一員として育つ手助けを行うものです。そのため、社会科の学びの原則は次の3つ。
たとえば近所のスーパーマーケットも素晴らしい題材。どこで採れた野菜なの?どこでつくられたお菓子?という①空間と距離的考え方、いつからあるの?この後どうなる?という②時間的考え方、さらにそこで働く人を観察することで、③人と人との関係性を感じ取ることができます。
「幼児期は親子だけの関係だったものが、小学生になればお友だちや学校へと広がり、そこから3年生で地域、4年生で都道府県、5年生で日本全体、6年生になると時間軸を越えて歴史を学びます。もちろん覚えることも大切ですが、社会科は“疑問を持つ→調べる→解決する”の連続。非常におもしろい科目ですよ」
「社会科は、自分で“不思議を見つける目・解決する力”が重要で、その力は鍛えなければ身につかないのです」
この目と力を鍛えるために、ママやパパは幼児期にどう子どもと接したらいいのでしょうか?
「たとえば、親子で動物園に行った時に、『何してるんだろうね?何食べるんだろうね?』と親が子どもに発問をし、分からないことがあれば飼育員さんに聞いてみる。そんな小さな積み重ねで“不思議を見つける目・解決する力”が鍛えられるのです。また、幼児期はその力を育てる土台となる時期で、その後の学ぶ姿勢にも大きく影響していきます。子どもが『なぜ?』と思った時を逃さないようにしましょう!」
“不思議を見つける目・解決する力”で自発的な思考を身につけることは、学校教育の場で重視されているアクティブラーニングへと自然に繋がることにもなるのです。
空間の広がりを知るという意味で、小さいうちから地図に親しむことはとても大切。
「地図を見る力とは、空間認識能力のこと。ただ地図を眺めていても空間認識能力は身につきません。幼児期は親子で近所をたくさん歩き、歩いたルートを描かせてみるといいですよ。こうした実体験と地図をひも付けることで、空間認識力が育っていきます」
幼児期は、理解できなくても問題なし!地図パズルやブロックを使って手の感覚で都道府県や国の大きさを実感するだけでいいそうです。
「国旗でも、はじめは『これカッコいい!色がきれいだから好き!』といった直観だけでいいんです。成長につれて『なぜこの国はこの色なんだろう?』『なぜこの2つの国って似ているんだろう?』と『なぜ?』が生まれたら成功ですね」
地図や国旗を、早いうちから遊び感覚で取り入れてみると、未来の成長や学びの場面でプラスに働くことが増えそうです。