乗用車とトラックの良いところ取り、現在で言うところのクロスオーバー車として1959年にGMがリリースしたエルカミーノ。アメリカではセダンピックアップと呼ばれるカテゴリーで、1957年にフォードのランチェロが先鞭をつけたもの。シャシーやボディの前半部は乗用車と共用するため、乗り心地の良さなど快適性と、トラックとしてのユーティリティが両立されている。ホットウィールがモチーフに選んだのは、ベースを大型車から中型のシェベルに変更した2代目のエルカミ―ノだ。2代目は1959~1960年で製造を終えた初代から、4年のブランクを経て復活。1964~1967年まで生産されたものだが、全年式、前後フェイシアのデザインが異なっている。ホットウィールでは2代目の最終型を題材に選んでいる。『ワイルド・スピード』の第10作、『ファイヤーブースト』では同車をベースに車体をぐるりと取り囲むようにガードパイプやロケットランチャーで武装した特殊マシーンにジェイコブが搭乗、最終的には大破する。